桐家の人々 |
それが読み出したら止まらなくなった。文章がこなれていて、話が面白いのである。それに吹田が舞台である、よく知っている学校、商店街や通り、相川の堤、吹田駅が出てくる。
物語は大正5年から昭和40年まで、ある開業医一家の3代にわたる人間模様である。登場人物は開業医である長男を中心にその親、兄弟姉妹、その子どもたちとざっと数えて30人、友人も加えると50人近くになるのではないだろうか?作者は子どもの世代である。その一人一人がこの物語の中で個性を持って生き生きと描かれている。
何よりも第2次世界大戦をはさんで、人々がどのように生き、ふりまわされたか、歴史的事件を織り交ぜながら気負うことなく淡々と書かれている。
何より面白いと思ったのは、結婚相手をどのように見つけたか、釣りあいを重んじる時代でどのようなことがあったかなど、今の時代では珍しくなった結婚観が出てきた。
作者は若い頃からどんなことがあったか記録していたのだろう、そして家族のことをさらけ出さなければならないことに大きな決意が要っただろう、Sさんの書いた小説とは言え、屋台骨は事実に基づいていると聞いた、だからこそ読者の気持ちを揺すぶるのである。
Sさんが原稿用紙2000枚、660ページの半世紀にわたる家族の話を小説にしたのは、何より戦争を絶対にしてはいけない、これからの人たちは自由で伸び伸び生きてほしいと願う気持ちからだとのこと。
それにしても150部のみの自費出版というのは惜しい、たくさんの人に読んでほしい。
そんなSさんのお茶目な話をひとつ
ホームコンサートでピアノ演奏を披露するはずだったのが、当日楽譜を忘れて来られました。
「すみません今回は歌をうたいます。」うろたえることなく、堂々とアカペラで歌をうたわれました。何と切り替えの早いこと!その時感心しましたが、彼女はやっぱり大物でした。
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是非読んでください、大正、昭和の時代がよくわかります。われらの母校のことも出てきます、先輩です。だいぶ先になりますが、回します。一人最高1ヶ月の持ち時間になります、有難いことにすでに数人予約が入っています。
カナダのパトリシアさんが、その方のご実家に住まわれていたと思います。もう数年前になりますが カナダの、彼女の家にホームスティさせて頂きました。彼女もピアノを始めたと聞きましたが・・・